素朴な疑問と向き合う、NHKのクイズバラエティ番組「チコちゃんに叱られる!」2018年8月31日(金)の放送の疑問は「大仏のおでこから出ているアレは何?」
番組で大仏を拝みに来ている人に聞いてみても、知らない様子。ホクロに見えるけど・・・
今回、番組の中で詳しく解説していたので、紹介します。
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大仏のおでこの点は毛だった
世界遺産、奈良東大寺の盧舎那仏像(るしゃなぶつぞう)や、世界最大のブロンズ立像となる茨城県の牛久阿弥陀大仏、さらに2018年4月に東京都日の出町に出きた仏像、鹿野大佛(ろくやだいぶつ)
いずれの大仏にもある「大仏さまのおでこから出ているホクロ、点?アレって何?」
チコちゃんは知っていました。
「大仏様のおでこから出ているのは”毛”」
大仏のおでこの点には意味がある
駒沢大学で仏教美術史を研究している、村松哲史教授によれば
「大仏様のおでこについているモノは、とぐろをまいている毛です。」
そのことがよくわかるのが鎌倉市の高徳院、銅像阿弥陀如来坐像」あの有名な鎌倉大仏です。1252年に造られて以来、ほぼ当初の姿を保っている、とても貴重な仏像です。
この鎌倉大仏のおでこをよく見てみると、毛らしきものがとぐろを巻いているのがわかります。
「あれは、白い毛が巻きついていて、仏教用語で白毫(びゃくごう)と呼ばれるものです。仏様の白毫を伸ばすと、1丈5尺:約4.5メートルあると言われています。白毫(びゃくごう)は、世界をあまねく照らす光をイメージしています。」
仏像おでこから、世界を幸せにする光が放たれているというのです。
仏像は、仏さまの姿を彫刻などで表現したもの。
その種類は、如来(にょらい)、菩薩(ぼさつ)、明王(みょうおう)、天(てん)と大きく4つに分かれています。
その中で、白毫(びゃくごう)は、悟りを開いた如来(にょらい)と、悟りを開こうとしている菩薩(ぼさつ)の一部に。
要するに、白毫(びゃくごう)は、悟りの目印なのです。
「仏教の発祥の地であるインドでは、悟っている人は、普通の人と違う身体表現があると考えられていたんです。」
実は、白毫(びゃくごう)のような特徴は、三十二相と言って、32個あると言われています。
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大仏のおでこの点ほかに仏像の手や足にも特徴があった
例えば、奈良県の法隆寺にある国宝、釈迦三尊像は聖徳太子が亡くなった時、極楽に行けるようにと願って完成させた仏像。
この仏像の特徴とはー
「手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう)といって、指の間に膜を作る表現があるんです。つまり水かきのようなものですが、それも32相の一つになっています。」
仏像の手元を見てみると、大きな水かきのようなものがあります。これが手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう)。
「人々を救う時に、指の間から、漏らすことなく救えますようにということで膜がある。」
奈良県薬師寺にある国宝、薬師如来坐像。修学旅行で人気の場所で、行ったことがある人が多いかも。
その仏像に現れた特徴はー
「足下二輪相( そっかにりんそう)足の裏に、車輪みたいなモノがついています。仏像は、意外と足の裏を見せていないのですが、薬師寺の薬師如来坐像は、足の裏を見せてくれていすので、確認することができます。」
「お釈迦様は、説法をすると、まるで車輪のように、説法をし続けたと言われています。そこから車輪を説法のシンボルとしたのです。車輪があるということは、そこにお釈迦様の説法があるということです。」
奈良県の法華寺にある国宝、十一面観音菩薩立像。、奈良時代の絶世の美女、光明皇后をモデルにしたといわれています。
「正立手摩膝相(しょうりゅうしゅましつそう)というのがあります。手は曲げていることが多いのですが、伸ばすと実は、膝まで手が届くというのが仏像の手です。」
長い手は、慈悲の働きが遠くまで及ぶことを意味しています。
まとめ
32の変わった特徴があると言われている仏像。「大仏さまのおでこから出ているホクロ、点?アレって何?」に始まり、仏像の深い世界を知ることがに。
今度、お参りに行く時にいろいろ見てみたくなりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。